おやすみプンプン エロシーン。 独特な人間描写とリアリティーあるクズ人間達

おやすみプンプンに似た漫画が知りたい

おやすみプンプン エロシーン

面白い(と思う)順や自分が好きな順などの、いわゆる おすすめランキングではないことに注意して下さい。 「ヤバい」の定義・内訳については完全に独自判断です。 ヤバさにもグロ・エロ・鬱・不条理・狂気など様々な要素がありますが、ほとんど これら全てのヤバさを浅野いにおはカバーしているのでご安心下さい。 ランキングは2018年2月現在、単行本化している全著作10冊が対象です。 それほどヤバくない10位から始まって、順位が上がるごとに徐々にヤバさが増していきます。 いつも通り書名タイトルがAmazonの作品ページにリンクされています。 また、連載期間・連載誌・出版社等の書籍情報はWikipediaから引用しました。 映画化もされており、作中に出てくるアジカンの同名の楽曲(浅野いにおが作詞を担当)でも有名ですね。 デビュー初期の作品ということで、良くも悪くも収まるところに収まっている、浅野さんの中では比較的大人しい作品という印象があります。 そのため「浅野いにおを 初めて読む人におすすめ」と同時に、「こういう作風の人だと思うと他を読んだときに大怪我するよ」と忠告もしておきたいという ジレンマ。 それでも、モラトリアムを謳歌する現代日本の 若者特有のノリを描く上手さは、他の作品にも通底する浅野いにおの重要な特徴だと思います。 そういえば昨年末に、後日譚となる続編が11年ぶりに発表されました。 (に収録)往年のファンは要注目です。 9位 まだまだヤバくはない : (2002 - 2004年、サンデーGX、小学館、全2巻) 浅野いにおが初めて連載した短編連作です。 やっぱりモラトリアムに生きる様々な若者達の日常を描いています。 (僅かな非日常要素アリ) 初期作なので人物も背景も、画力が高いとはいえません。 またどの話もわりと 素直なハッピーエンドなので、どこか惜しい感じがします。 しかし、主人公のモノローグ(四角の吹き出し)を多用する手法は、のちの『おやすみプンプン』などに繋がっています。 他の代表作を読んで、浅野いにおの デビュー当時の初々しい姿を知りたくなった人向けの作品です。 8位 まだヤバくはない : (2004 - 2005年、サンデーGX、小学館、全1巻) 東京郊外の新興住宅地「ひかりのまち」を舞台にした 短編連作。 連載の時期が近いこともあり、基本的な雰囲気は『素晴らしい世界』に近いと思います。 といってもまだまだそこまで酷くはなく、1冊に上手くまとまった短編連作として読めるでしょう。 7位 少しヤバさが垣間見える : (短編集、2008、小学館、全1巻) 数年間いろいろな雑誌に掲載された繋がりのない短編と書下ろし作品が収録された、初の純粋な 短編集。 この辺りから画力が上がり、特に 背景のリアリティが凄くなるとともにヤバさも増してきます。 ある家族を扱った全3話の短編連作「 日曜日、午後、六時半」や駅プラットフォームの購買で働く女子を描いた「 超妄想A子の日常と憂鬱」などは、浅野いにお特有の 不条理というか シュールさが出ています。 また表題の一部にもなっている「 夜明け前」の懐古的な 胸を抉るエモさ・美しさは、『おやすみプンプン』が好きな人にはたまりません。 全般的に、浅野いにおの持つ多方面のヤバさが散りばめられており、それでいて短編集なので読みやすく、初心者向きといえるでしょう。 おすすめです。 6位 ちょっとヤバい : (2009年 - 2013年、マンガ・エロティクス・エフ、太田出版、全2巻) 雑誌名で察してほしいのですが、もろ 成人向けです。 直接的にエロ方面の描写が盛り込まれているので、未成年の方は親御さんの前では読まないようにして下さい。 ですが、この2巻にわたる作品のヤバさの真骨頂はエロではありません。 大人からすればなんてことのない、でも 思春期の男女の当人たちにとっては切実な 想いのすれ違い。 海岸沿いの田舎町の 精緻な背景とともに、その心情が描き出される様は読んでいてヤバいほど胸が抉られます。 はっぴぃえんどの名曲「 風をあつめて」を印象的に用いた暴風雨のシーン、そして海の広さがどうしようもないスケールで胸に迫るラストシーンは必見。 成人向け「青春漫画」の傑作だと思います。 現在ビッグコミックスピリッツで 連載中の通称『 デデデデ』。 主人公たちが若者(女子高生)というのはいつものことですが、この新連載では扱うテーマをこれまでとはガラッと変え、 「社会派」漫画になっています。 2011年の大震災を露骨に比喩しているかのような「空を覆う絶望」と、それに慣れてしまって平和に暮らす日本の人々。 ここまで 政治的なテーマを浅野いにおが扱うのかと、当初は驚きました。 それでも今のところ幾つかの(ヤバい)見せ場を作りながらストーリーを上手く紡げているのは、現代日本の空気感を紙の上に再現することに長けた彼の成せる技だと思います。 政治にあまり関心がない人でも大丈夫、だって JKのキャラがとにかく可愛いから。 (自分は凛派ですが) 6巻まで進み、作中はかなり直接的に「ヤバい」状況になっていますが、どうオチをつけるのか非常に楽しみです。 (みんな生きていてほしい…) 4位 普通にヤバい : (2017年 - 2017年、ビッグコミックスペリオール、小学館、全1巻) 昨年、『デデデデ』を休載して短期集中連載をした 最新作『零落』が4位にランクイン。 この作品は浅野いにお作品の中でも 独特のヤバさを持っています。 グロ要素はなく、エロも『うみべの女の子』に比べれば全然露骨ではない。 狂気的なキャラも出てこなければシュールな展開もありません。 ただひたすらに、暗いのです。 タイトル通り温度感の無い、静かに静かに精神的に漂流していく漫画家の主人公。 作者自身を元ネタにした、 私小説的な作品です。 (「さよならサンセット」には笑いました) 結末もカタルシスはなく、ただただ溜息がこぼれるような諦観と絶望。 たしかに「新境地」だと思います。 3位 かなりヤバい : (2008 - 2011年、CUT、ロッキング・オン、全1巻) 見開き2ページ単位の連作で基本的に構成された、かなり 異色の作品です。 他の作品と比べて画風が全然違い、終始『おやすみプンプン』の主人公「プンプン」のようなマスコット的な絵柄で進行します。 作風は ブラックコメディというか、彼らしい シュールな狂気が全面に押し出されており、読み始めた時は意味の分からなさにひたすら戸惑いました。 前半のノリで最後まで走りきっていたら1位も夢ではありませんでしたが、本当にそんなことをしたら連載途中で打ち切られていたでしょう。 独自の 写真加工技術を下敷きにした、現実よりも リアルな背景世界。 その中で唯一 戯画的に描かれる主人公「プンプン」の少年時代から大人になるまでを13巻かけて描きます。 この壮大な物語の中核を成すのは、何と言ってもヒロインの 愛子ちゃんでしょう。 (名前を出すだけで胸にクる…) 少年期の淡くもずっしりと大切に抱える恋心。 彼女とプンプンの関係性が中学、高校、大学と成長する中でどう変わっていくのか。 中盤から大きく関わってくるもう一人のヒロイン「 幸」の存在も欠かせません。 そして、プンプンの成長譚と交わりそうで交わらずに並行して描かれる、謎の新興宗教団体(?)「 ペガサス合奏団」。 作中でのこちら側の存在感・距離感が絶妙にコントロールされていることで、物語はシュールさを帯びるとともに重厚さも増しています。 単なる鬱屈した青春漫画とも見做せますが、他にも様々な角度から読むことのできる傑作だと思います。 初読時にしか味わえない、ラストに近づくにつれての切迫感はもう一生忘れないでしょう。 スマホアプリ「マンガワン」でこの作品を一気読みできる期間中に、浅野いにおさんがtwitterで宣伝していたのを真に受けて読み始めたところ、まんまと深みにハマり、色んな意味で死にました。 以下証拠写真 やたらと他人におすすめするタイプの作品ではないので強くは薦めませんが、これまで読んできた中で もっとも衝撃を受けたマンガでした、とだけ言っておきます。 読む人は自己責任で。 1位 ヤバいってレベルじゃない : (2003 - 2005年、QuickJapan、太田出版、全1巻) 『おやすみプンプン』が1位だと思っていた人、残念でした。 その更に上を行く作品を浅野いにおは書いています。 この漫画家が 持てる限りの狂気が、厚めの 単行本1巻に凝縮されています。 かなり 難解な作品です。 次々と変わる登場人物の視点。 バラバラの時系列。 暗示的にしか提示されないストーリー上の重要な手掛かり。 正直、一読しただけでは何がなんだかさっぱり分からず、自分は考察サイトを調べてようやく全貌がうっすらと把握できた程度でしかありません。 登場人物のほとんどが、いわゆる サイコパスか精神異常者か、それとも悪人か、といった有り様です。 ページをめくるたび、前のコマまでは常識人だと思っていたキャラが豹変していないか、不安でなりませんでした。 いちおう サスペンス漫画らしいのですが、その枠を遥かに越えていると感じます。 例えるなら、『おやすみプンプン』で13巻かけてやったことを1巻にギュッと無理やり押し込めてめちゃくちゃにかき混ぜたような、そんな 密度が高すぎる作品です。 謎解きなどが好きな方は挑戦してみては如何でしょうか。 余談ですが、この『虹ヶ丘ホログラフ』をネカフェで読み終えてから、何をとち狂ったか、次に『 4月は君の嘘』を初めて一気読みしてしまい、両作品のあまりの雰囲気の差に戸惑ったのを覚えています。 浅野いにおの全力の狂気に麻痺した脳で読んだせいで「なんでこんなに登場人物がみんな優しいんだ…おかしいだろ…」と思ってしまい、イマイチ『君嘘』を堪能できませんでした。 『虹ヶ丘ホログラフ』のあとに『四月は君の嘘』を読むのは絶対にオススメしません ランキングは以上のようになりました。 ちなみに純粋に自分が特に好きな作品を挙げるならば、 1位:『おやすみプンプン』 2位:『デデデデ』(既刊までの暫定順位) 3位:『うみべの女の子』 4位:『世界の終わりと夜明け前』 といったところでしょうか。 前述の通り初めてのいにお作品が『プンプン』だったので、『ソラニン』は正直肩透かしを食らった感がありました。 読む順番は大事ですね。 それでは。 【ほかのマンガ紹介note】.

次の

おやすみプンプン(4) (ヤングサンデーコミックス)

おやすみプンプン エロシーン

作者は、宮崎あおい主演で映画化された『ソラニン』でも有名な浅尾いにお。 同氏の代表作のひとつ『おやすみプンプン』は、2007年から「週刊ヤングサンデー」、2008年から2013年まで「ビッグコミックスピリッツ」で連載されました。 主人公はまるで鳥の落書きのような風貌をした少年のプンプン。 彼の小学生時代から中学、高校、フリーターとして社会に出たその後まで、ひとりの人生を描いています。 作品の特徴としてまずあげられるのが「鬱要素」。 降りかかるさまざまな困難がプンプンを成長させ、衝撃の展開へと導いていきます。 しかし、『おやすみプンプン』はただ翻弄される主人公を眺めるだけの漫画ではありません。 プンプンを取り巻く環境は決して特別ではなく、普遍的なもの。 普遍的だからこそ、プンプンの苦しみは読者の胸にダイレクトに響きます。 読んだ人の心に傷と感動をもたらす本作の魅力はいったいなんなのか。 この記事では物語の具体的な見どころと、ヒロインの田中愛子について、そして名言をいくつかご紹介しましょう。 ちなみに本作はスマホアプリで無料で読むこともできるので、興味が湧いた方はまずはそちらから作品をご覧ください。 物語は小学校5年生のプンプンと本作のヒロインである田中愛子との出会いから始まります。 プンプンは練馬区から転校してきたの田中愛子に一目惚れをします。 一緒に将来の夢を語り、お宝を探して廃工場を冒険し、誰もいない体育館の真ん中ではじめてのキスをした彼女に、プンプンは運命を感じるようになりました。 ある日、見知らぬ親子が宗教の勧誘のためにプンプンの家を訪れます。 そのあまりにしつこい態度に憤慨するプンプンの叔父の雄一。 玄関先で始まった激しい口論にプンプンが様子を見に行くと、母親の後ろで深く帽子を被って佇む愛子と目が合ってしまったのです。 一番隠したかったことを知られてしまった愛子はその場から逃げ出し、プンプンは後を追います。 追いつかれた愛子は「どこか遠くへ行きたい」と呟き、終業式の日に愛子の叔父がいる鹿児島の病院に2人で逃げようとプンプンに約束させます。 しかし鹿児島へは行けないまま2人は疎遠となり、小学校を卒業してしまうのです。 この愛子の存在と「約束を守れなかった」という過去は、その後もずっとプンプンの胸に呪いのように残り続け……。 本作はとにかく鬱展開が続くので、次の日に支障をきたす可能性も。 もちろん、その鬱要素自体に、そしてそれを乗り越えたところに本作の魅力があるのですが……。 念のため、『おやすみプンプン』を読むのは「休日の前日」をおすすめします。 魅力1:少年の成長譚は爽やかなものだけじゃない…【ネタバレ注意】 プンプンが愛子に恋をした次の日、プンプンの父親は喧嘩の末に母親にケガを負わせて入院させてしまいます。 めちゃくちゃになったリビングで、「大変だプンプン。 強盗が来てママを襲った」「信じてくれるよね?」と自分に言い聞かせる父。 このとき、プンプンが具体的に何を思ったかは描写されていません。 しかし、この一件からプンプンは父と離れ離れになり、母が退院するまでは叔父の雄一と過ごすことになりました。 そして、愛子とキスをした約1か月後。 プンプンの家を新興宗教の訪問販売の親子が訪れました。 そのとき、プンプンは母親の後ろで帽子を深く被って佇んでいる愛子を見つけてしまうのでした。 まだ小学生の幼いプンプンが抱えるには重すぎる苦難が襲います。 これらの複雑で重大な出来事を、理解も消化も出来なかったであろうプンプンはほとんど流されるまま事態の収束を迎えます。 しかし、これらの出来事は幼い彼に「家族」の大切さを見失わせるには十分でした。 中学、高校ともにどこか傍観するような視線で周囲を眺めていたプンプンは、あまり人と関わり合いにならない学生生活を送ります。 唯一恋愛に発展しそうになった女の子がいましたが、その子とのデートのをした日は、なんと母親のガンの手術日。 「普通はお母さんのそばにいてあげる」と指摘されてもピンときません。 そういったプンプンの自覚のない冷たさに失望したその子は、衝動に駆られて体を求めるプンプンにビンタ。 プンプンの前を去ります。 幼い頃に壮絶な体験をしてしまったプンプンと価値観を共有できる人間など、彼の周囲にはいなかったのです。 しかし高校を出てフリーターとなったプンプンは、ある日乗っていた電車から愛子の姿を見つけます。 彼にとっては小学校の頃から心のどこかで思い続けてきた相手で、自分に似た価値観の中で生きているはずの女の子。 駅へ戻って愛子を探すも見つけられなかったプンプンは、その後2年の間に愛子を見つけられず、自分の状況が今と変わっていなかったら自殺しようと決めたのでした。 プンプンという人物は、多くの人と同じように、恋愛や性への目覚め、家族間の悩みを抱えて思春期を過ごします。 そこに、いくつかの不運が舞い込んだだけで、彼は最初から最後までどこにでもいる普通の少年です。 そんな彼だからこそ多くの人の心に共感を呼び、リアルな痛みを感じさせるのでしょう。 田中愛子は小学生の時、転校生としてプンプンの前に現れます。 大きな口を開けて笑う顔がとても魅力的でプンプンもあっと言う間に恋をし、彼が想いを告げたことで通じ合った2人はキスをしました。 実は彼女は転校前の学校で、母親の熱心な宗教活動のせいで周囲に気味悪がられ、居場所を失ってしまったという過去がありました。 彼女がプンプンの好意に応えたのは、自分に向けられるプンプンのまっすぐな気持ちに「何があっても自分を裏切らない」「自分を母親の元から連れ出してくれる」という期待をかけたからです。 そのため母親が熱心な新興宗教家であることがバレた愛子は、プンプンに「一緒に叔父のいる鹿児島へ行こう」と、半ば強引に約束させます。 「他人がどうなろうと、プンプンさえいてくれればそれでいい!」「プンプンは私のことが大好きだよね?ずっと私の幸せを考えていれくれるよね?」「もしこの約束を破ったら、今度は殺すから」 この「田中愛子」という存在と、彼女が放つ強烈でストレートな言葉は純粋な少年のプンプンを縛り付け、彼を苦難へと導く最も大きな要因となってしまったのです。 疎遠になってもなお、愛子のことを忘れられずにいるプンプンでしたが、ある日所属するバトミントン部の先輩・矢口と愛子が手を繋いで歩いているところを目撃してしまいます。 自分のことは忘れ、矢口との恋を謳歌している愛子を想像して落胆するプンプン。 しかし、矢口から「お前の話をしたら、田中が泣き出してしまった」という話を聞かされるのでした。 プンプンと愛子との間に何かあり、そのせいで愛子の気持ちが自分に向き切らないのだと踏んだ矢口はプンプンに「次の試合で優勝したら、田中は一生自分のものだ」と宣言します。 しかし、そんな矢口の言葉は愛子の胸に少しも響いていません。 「1人で盛り上がっててバカみたい」と無表情で言い、足を痛めながらも懸命に勝利しようと奮闘する矢口のことをギャラリーから、プンプンと手を繋いで傍観します。 愛子は甘酸っぱい恋愛なんてこれっぽっちも望んでおらず、相変わらず自分を自由にしてくれる相手を待っていたのです。 そして、その期待は小学生の頃と変わらずプンプンに向けられているのでした。 スポーツに青春を捧げ、愛子からはまぶしく輝いて見える世界にいる矢口と、暗く苦しい日々を凌ぐようにして過ごしている愛子はまるで別の世界の人間。 その愛子がプンプンの手を取るシーンは、愛子が「プンプンは自分と一緒」と暗に示しているかのよう。 小学生の頃の鹿児島に行く約束を守れなかったことを謝るプンプンを笑って許し、「じゃあ今からいこう!」と楽しげに誘う彼女は、プンプンに恐怖と重圧を与えます。 プンプンは彼女の真剣な申し出をはぐらかすように断りますが、その「また約束を破ってしまった」という罪悪感と、彼女の真意を知りながらも結局逃げてしまった自分に不甲斐なさを覚え、それ以来ふさぎ込んでしまい、ただひたすらに勉強にうちこむ中学生活を送ることになったのです。 たまたま同じ自動車教習所に通っていたのです。 その時のプンプンは1人暮らしのフリーターで「もう一度愛子に会う」以外は特に目的のない生活を送っていましたが、見栄を張り、自分を大学生だと偽ります。 一方、愛子はかねてからの夢だったモデルになれたと言いました。 しかしプンプンの経歴が嘘だったように、愛子の職業もまた嘘。 愛子は、本当は身体が不自由になった母に精神的・肉体的な暴力を受けながら、親戚の元で働かされていると暴露します。 数日後、虐待によって顔に痣を作っていた愛子。 それを見たプンプンは、どん底を這うような暮らしが待ち受けていると承知で、彼女と2人で暮らすことを決めました。 2人はその承諾を得るため、愛子の母親に会いに行きます。 はじめはまるで興味がないといった態度で愛子の話を聞く母親でしたが、今まで自分の言いなりだった愛子の反抗する姿に怒り狂い、手に取った包丁で愛子の腹部を突き刺します。 そんな母親に飛びかかって力一杯首を絞める愛子。 そして、自分の手の下で動かなくなった母親を見て、この街にはいられなくなったことを悟ります。 そしてついに、2人は遠い昔に約束した鹿児島へ向かったのでした。 小学校の頃の思い出などを語りながら穏やかな時間を過ごす愛子とプンプン。 まさか人を1人殺してきた2人には見えない平和な様子でしたが、山中に埋めた母親の死体が発見されたニュースを見て、一気に緊張感の中へと引き戻されます。 その後も人目につかない場所で隠れるようにして過ごしていましたが、あてにしていた愛子の叔父の病院もなくなってしまっており、いよいよどうすることもできなくなったと判断したプンプンは出頭しようと提案します。 ここで、愛子はまた小学校の思い出を語るのでした。 プンプンとキスしたこと、廃工場で星空を見上げたこと、プンプンのことをずっと好きだったこと。 出頭し、離れ離れの生活を送ることになっても、お互いのことを忘れずにいようと約束して、寄り添うようにして眠りについたのでした。 そばの廃屋で首を吊り、すでに絶命していました。 彼女の亡骸をおぶったプンプンだけが、鹿児島での逃避行を続けます。 不自由なことの方が多かった短い人生のうちで、母を殺し、結局自分も自殺してしまった愛子。 彼女がいなければ、プンプンはここまで複雑で歪な人生を送ることはなかったかもしれません。 しかし、それと同時にプンプンの人生に希望と目的を与え、彼が孤独ではないことを教えてくれたのも彼女でした。 かつて自分に助けを求めていた愛子に、いつのまにか救いを求めていたのはプンプンの方だったのではないでしょうか。 支配された環境の中で苦しみ、何もかもに絶望しながら生きている彼女の存在に依存することで、これまで必死に自分を保ってきました。 そしてその偏った価値観で身動きが取れなくなったプンプンは、彼女を失うことによって本当の意味で自由になったのです。 存在と行動の全てで主人公を苦しめ、最後には救いとなったヒロイン田中愛子は、本作において最も重要な人物だと言えるでしょう。 魅力3:鬱展開なのに、名言が沁みる… 小学生のプンプンたちは、将来の夢について書いた作文を朗読する機会がありました。 この時「皆をメツボーから救う科学者になりたい」とプンプンは書いていましたが、いざ発表を目前に控えた時、バカにされるのが怖くなって教室から逃げ出してしまいます。 そんな彼に愛子がかけた言葉がこちらです。 「みんなに馬鹿にされるのがこわかったんでしょ? そんなの勝手に言わせとけばいいの!! 他人の足引っ張るような奴なんて、絶対幸せになんてなれないんだから!! 」(『おやすみプンプン』1巻から引用) そんな愛子の夢はアイドルやモデルとして活躍すること。 「夢くらい自由にもっていい」と、胸を張って自分の将来を語る愛子。 彼女の家庭の事情を知ると何とも切なく、そして重みのある言葉となっています。 「失うものもなければ守るものもない 不安も葛藤も優しさも これが自分が求めていた理想だったんだ」(『おやすみプンプン』13巻から引用) これは、愛子を失った後のプンプンによる独白です。 波乱に満ちた人生に疲弊し、唯一の心の拠り所だった愛子まで失った彼は喪失感に包まれていましたが、同時にある種の「もう何もしなくていい」という安心感にも包まれていました。 これまで本当にさまざまな出来事を経てやっと辿り着いた彼の平穏。 納得させられる人は多いはずです。 この他にも、物語を通して読むことで胸に刺さる、深い名言・格言が本作にはたくさん詰め込まれています。 ぜひ作品を手に取り、胸に刻みたくなる大切な言葉を探してみてはいかがでしょうか。 『おやすみプンプン』を無料で読んでみよう!.

次の

自分で読みなおしても、どうかしてるマンガだなと思う。|【完全】さよならプンプン【ネタバレ】浅野いにおインタビュー|浅野いにお|cakes(ケイクス)

おやすみプンプン エロシーン

面白い(と思う)順や自分が好きな順などの、いわゆる おすすめランキングではないことに注意して下さい。 「ヤバい」の定義・内訳については完全に独自判断です。 ヤバさにもグロ・エロ・鬱・不条理・狂気など様々な要素がありますが、ほとんど これら全てのヤバさを浅野いにおはカバーしているのでご安心下さい。 ランキングは2018年2月現在、単行本化している全著作10冊が対象です。 それほどヤバくない10位から始まって、順位が上がるごとに徐々にヤバさが増していきます。 いつも通り書名タイトルがAmazonの作品ページにリンクされています。 また、連載期間・連載誌・出版社等の書籍情報はWikipediaから引用しました。 映画化もされており、作中に出てくるアジカンの同名の楽曲(浅野いにおが作詞を担当)でも有名ですね。 デビュー初期の作品ということで、良くも悪くも収まるところに収まっている、浅野さんの中では比較的大人しい作品という印象があります。 そのため「浅野いにおを 初めて読む人におすすめ」と同時に、「こういう作風の人だと思うと他を読んだときに大怪我するよ」と忠告もしておきたいという ジレンマ。 それでも、モラトリアムを謳歌する現代日本の 若者特有のノリを描く上手さは、他の作品にも通底する浅野いにおの重要な特徴だと思います。 そういえば昨年末に、後日譚となる続編が11年ぶりに発表されました。 (に収録)往年のファンは要注目です。 9位 まだまだヤバくはない : (2002 - 2004年、サンデーGX、小学館、全2巻) 浅野いにおが初めて連載した短編連作です。 やっぱりモラトリアムに生きる様々な若者達の日常を描いています。 (僅かな非日常要素アリ) 初期作なので人物も背景も、画力が高いとはいえません。 またどの話もわりと 素直なハッピーエンドなので、どこか惜しい感じがします。 しかし、主人公のモノローグ(四角の吹き出し)を多用する手法は、のちの『おやすみプンプン』などに繋がっています。 他の代表作を読んで、浅野いにおの デビュー当時の初々しい姿を知りたくなった人向けの作品です。 8位 まだヤバくはない : (2004 - 2005年、サンデーGX、小学館、全1巻) 東京郊外の新興住宅地「ひかりのまち」を舞台にした 短編連作。 連載の時期が近いこともあり、基本的な雰囲気は『素晴らしい世界』に近いと思います。 といってもまだまだそこまで酷くはなく、1冊に上手くまとまった短編連作として読めるでしょう。 7位 少しヤバさが垣間見える : (短編集、2008、小学館、全1巻) 数年間いろいろな雑誌に掲載された繋がりのない短編と書下ろし作品が収録された、初の純粋な 短編集。 この辺りから画力が上がり、特に 背景のリアリティが凄くなるとともにヤバさも増してきます。 ある家族を扱った全3話の短編連作「 日曜日、午後、六時半」や駅プラットフォームの購買で働く女子を描いた「 超妄想A子の日常と憂鬱」などは、浅野いにお特有の 不条理というか シュールさが出ています。 また表題の一部にもなっている「 夜明け前」の懐古的な 胸を抉るエモさ・美しさは、『おやすみプンプン』が好きな人にはたまりません。 全般的に、浅野いにおの持つ多方面のヤバさが散りばめられており、それでいて短編集なので読みやすく、初心者向きといえるでしょう。 おすすめです。 6位 ちょっとヤバい : (2009年 - 2013年、マンガ・エロティクス・エフ、太田出版、全2巻) 雑誌名で察してほしいのですが、もろ 成人向けです。 直接的にエロ方面の描写が盛り込まれているので、未成年の方は親御さんの前では読まないようにして下さい。 ですが、この2巻にわたる作品のヤバさの真骨頂はエロではありません。 大人からすればなんてことのない、でも 思春期の男女の当人たちにとっては切実な 想いのすれ違い。 海岸沿いの田舎町の 精緻な背景とともに、その心情が描き出される様は読んでいてヤバいほど胸が抉られます。 はっぴぃえんどの名曲「 風をあつめて」を印象的に用いた暴風雨のシーン、そして海の広さがどうしようもないスケールで胸に迫るラストシーンは必見。 成人向け「青春漫画」の傑作だと思います。 現在ビッグコミックスピリッツで 連載中の通称『 デデデデ』。 主人公たちが若者(女子高生)というのはいつものことですが、この新連載では扱うテーマをこれまでとはガラッと変え、 「社会派」漫画になっています。 2011年の大震災を露骨に比喩しているかのような「空を覆う絶望」と、それに慣れてしまって平和に暮らす日本の人々。 ここまで 政治的なテーマを浅野いにおが扱うのかと、当初は驚きました。 それでも今のところ幾つかの(ヤバい)見せ場を作りながらストーリーを上手く紡げているのは、現代日本の空気感を紙の上に再現することに長けた彼の成せる技だと思います。 政治にあまり関心がない人でも大丈夫、だって JKのキャラがとにかく可愛いから。 (自分は凛派ですが) 6巻まで進み、作中はかなり直接的に「ヤバい」状況になっていますが、どうオチをつけるのか非常に楽しみです。 (みんな生きていてほしい…) 4位 普通にヤバい : (2017年 - 2017年、ビッグコミックスペリオール、小学館、全1巻) 昨年、『デデデデ』を休載して短期集中連載をした 最新作『零落』が4位にランクイン。 この作品は浅野いにお作品の中でも 独特のヤバさを持っています。 グロ要素はなく、エロも『うみべの女の子』に比べれば全然露骨ではない。 狂気的なキャラも出てこなければシュールな展開もありません。 ただひたすらに、暗いのです。 タイトル通り温度感の無い、静かに静かに精神的に漂流していく漫画家の主人公。 作者自身を元ネタにした、 私小説的な作品です。 (「さよならサンセット」には笑いました) 結末もカタルシスはなく、ただただ溜息がこぼれるような諦観と絶望。 たしかに「新境地」だと思います。 3位 かなりヤバい : (2008 - 2011年、CUT、ロッキング・オン、全1巻) 見開き2ページ単位の連作で基本的に構成された、かなり 異色の作品です。 他の作品と比べて画風が全然違い、終始『おやすみプンプン』の主人公「プンプン」のようなマスコット的な絵柄で進行します。 作風は ブラックコメディというか、彼らしい シュールな狂気が全面に押し出されており、読み始めた時は意味の分からなさにひたすら戸惑いました。 前半のノリで最後まで走りきっていたら1位も夢ではありませんでしたが、本当にそんなことをしたら連載途中で打ち切られていたでしょう。 独自の 写真加工技術を下敷きにした、現実よりも リアルな背景世界。 その中で唯一 戯画的に描かれる主人公「プンプン」の少年時代から大人になるまでを13巻かけて描きます。 この壮大な物語の中核を成すのは、何と言ってもヒロインの 愛子ちゃんでしょう。 (名前を出すだけで胸にクる…) 少年期の淡くもずっしりと大切に抱える恋心。 彼女とプンプンの関係性が中学、高校、大学と成長する中でどう変わっていくのか。 中盤から大きく関わってくるもう一人のヒロイン「 幸」の存在も欠かせません。 そして、プンプンの成長譚と交わりそうで交わらずに並行して描かれる、謎の新興宗教団体(?)「 ペガサス合奏団」。 作中でのこちら側の存在感・距離感が絶妙にコントロールされていることで、物語はシュールさを帯びるとともに重厚さも増しています。 単なる鬱屈した青春漫画とも見做せますが、他にも様々な角度から読むことのできる傑作だと思います。 初読時にしか味わえない、ラストに近づくにつれての切迫感はもう一生忘れないでしょう。 スマホアプリ「マンガワン」でこの作品を一気読みできる期間中に、浅野いにおさんがtwitterで宣伝していたのを真に受けて読み始めたところ、まんまと深みにハマり、色んな意味で死にました。 以下証拠写真 やたらと他人におすすめするタイプの作品ではないので強くは薦めませんが、これまで読んできた中で もっとも衝撃を受けたマンガでした、とだけ言っておきます。 読む人は自己責任で。 1位 ヤバいってレベルじゃない : (2003 - 2005年、QuickJapan、太田出版、全1巻) 『おやすみプンプン』が1位だと思っていた人、残念でした。 その更に上を行く作品を浅野いにおは書いています。 この漫画家が 持てる限りの狂気が、厚めの 単行本1巻に凝縮されています。 かなり 難解な作品です。 次々と変わる登場人物の視点。 バラバラの時系列。 暗示的にしか提示されないストーリー上の重要な手掛かり。 正直、一読しただけでは何がなんだかさっぱり分からず、自分は考察サイトを調べてようやく全貌がうっすらと把握できた程度でしかありません。 登場人物のほとんどが、いわゆる サイコパスか精神異常者か、それとも悪人か、といった有り様です。 ページをめくるたび、前のコマまでは常識人だと思っていたキャラが豹変していないか、不安でなりませんでした。 いちおう サスペンス漫画らしいのですが、その枠を遥かに越えていると感じます。 例えるなら、『おやすみプンプン』で13巻かけてやったことを1巻にギュッと無理やり押し込めてめちゃくちゃにかき混ぜたような、そんな 密度が高すぎる作品です。 謎解きなどが好きな方は挑戦してみては如何でしょうか。 余談ですが、この『虹ヶ丘ホログラフ』をネカフェで読み終えてから、何をとち狂ったか、次に『 4月は君の嘘』を初めて一気読みしてしまい、両作品のあまりの雰囲気の差に戸惑ったのを覚えています。 浅野いにおの全力の狂気に麻痺した脳で読んだせいで「なんでこんなに登場人物がみんな優しいんだ…おかしいだろ…」と思ってしまい、イマイチ『君嘘』を堪能できませんでした。 『虹ヶ丘ホログラフ』のあとに『四月は君の嘘』を読むのは絶対にオススメしません ランキングは以上のようになりました。 ちなみに純粋に自分が特に好きな作品を挙げるならば、 1位:『おやすみプンプン』 2位:『デデデデ』(既刊までの暫定順位) 3位:『うみべの女の子』 4位:『世界の終わりと夜明け前』 といったところでしょうか。 前述の通り初めてのいにお作品が『プンプン』だったので、『ソラニン』は正直肩透かしを食らった感がありました。 読む順番は大事ですね。 それでは。 【ほかのマンガ紹介note】.

次の