ケト アシドーシス と は。 【Vol.17】ビグアナイド薬(メトホルミン)の乳酸アシドーシスの機序は?

糖尿病性ケトアシドーシスの病態生理と看護について|ハテナース

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この記事の目次• 代謝性アシドーシスについて 代謝性アシドーシスについて紹介します。 代謝性アシドーシスとは? 代謝性アシドーシスとは、呼吸以外の原因で引き起こされる、体の中が酸性に傾いている状態を言います。 体の中では酸とアルカリ性の状態をバランスよく保つ働きがあります。 人が生命維持していく中で、一番バランスの取れた水素イオン濃度はpH 7. 35~7. 45だといわれています。 この数値を基準として、PHの数値が低いと酸性が強いことを示し、アシドーシスと呼びます。 また、PHが高いとアルカリ性に強いことを示し、アルカローシスと呼びます。 このアシドーシスの状態が起こると、二酸化炭素や乳酸などの酸が体の中に蓄積され、過呼吸などの症状を引き起こします。 このような状態になるには、大きく分けて2つあり、1つ目は呼吸困難などで酸素が不足して二酸化炭素が増える呼吸性アシドーシス、2つ目は呼吸性以外が原因となり酸が蓄積される代謝性アシドーシスです。 今回は、この代謝性アシドーシスの症状や原因を詳しくご紹介します。 代謝性アシドーシスが起こるメカニズム 代謝性アシドーシスになる原因は大きくわけて2つあります。 体内の機能が低下し正常に処理されず、酸性の物質が体内に増えてしまう状態と、アルカリ性の物質が大量に体外に排出されてしまいバランスが取れないことで起こります。 代謝性アシドーシスになると、体の中にある水素イオン(H+)のバランスが取れずに体内に多くなります。 体の中に水素イオンが増えすぎると、水素イオンと重炭酸イオンを組み合わせて、二酸化炭素にして肺などから体外に排出しようとする働きが起こります。 何らかの原因で水素イオンが体の中に大量に増加したり、逆に重炭酸イオンが不足すると、血中のphバランスを崩して、代謝性アシドーシスとなり様々な症状を起こしだします。 代謝性アシドーシスの症状は? 代謝性アシドーシスになった場合、様々な症状が現れますが、軽度と重度の状態で症状が異なります。 【軽度な症状】 代表的な症状としては、二酸化炭素をたくさん作り肺から早く出そうと、呼吸の回数が増え、過呼吸がおこります。 しかし、呼吸が速くなった結果、過剰に二酸化炭素をだしてしまい、酸素が多くなり、呼吸がしずらくなります。 酸素が多くなると、手足や唇がしびれ、呼吸困難や、めまい、眠気、激しい耳鳴りや悪寒などの症状が現れます。 この状態が起こった場合に、対処法として紙袋を口に当てて二酸化炭素を体内に取り戻す方法が一般的ですが、今ではこの方法は危険だといわれています。 酸素と二酸化炭素を取り入れるバランスを間違えしまう可能性があり、二酸化炭素は取り戻せても、酸素が足りていないことに気付かずに窒息死してしまう可能性が出てきます。 その為、過呼吸になった場合は、呼吸のリズムを整えることが大事です。 息を吐き出す前は1,2秒息を止めてから、10秒程度かけて長い間吐き出す パニックになる可能性があるので、周りの人に背中をさすってもらうなどして、まずは落ち着き、呼吸のリズムを整えてください。 【重症な症状】 症状が悪化しpHが7. 10未満の重症な状態になると、二酸化炭素がどんどんと体内に溜まり、強い脱力感や疲れ、眠気を感じはじめます。 更に深刻になると、意識がはっきりとせずに、強い吐き気や嘔吐の症状が現れ、最終的に血圧低下、ショック、昏睡状態に陥り、死に至ります。 この代謝性アシドーシスの症状が慢性化すると、くる病,骨軟化症,骨減少症などの骨の病気を引き起こす可能性も出てきます。 代謝性アシドーシスの原因と治療方法 ここでは、上記で紹介した状態が起こる原因と治療方法をご紹介します。 代謝性アシドーシス自体の治療方法は、基本的に輸液を静脈に投与するだけで十分といわれておりますが、原因によって輸液以外の対応が必要になるので、原因に合わせた治療方法をご紹介します。 糖尿病によるケトンの増加 代謝性アシドーシスになる原因の1つとして、糖尿病が上げられます。 糖尿病になると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」が極度に不足した状態になります。 その為、糖の代謝ができなくなり、体はエネルギーが不足し、脳が上手く機能しないなどの障害が出てきます。 この状態になると、脳内では別の方法でエネルギーを生成しようと、タンパク質や脂質を分解し始めます。 このたんぱく質や脂質を分解する時に、一緒にケトン体という物質が発生します。 このケトンという物質が増えると、血液のph 値が酸性に傾きます。 この状態を糖尿病性ケトアシドーシスと呼びます。 乳酸が蓄積する 何らかの原因で、乳酸が体の中にたまってしまい、酸の状態に傾くことを、乳酸アシドーシスと呼びます。 乳酸アシドーシスの発症は急激に起こり、放っておくと症状が進行して数時間でこん睡状態になり50%の確率で死に至ります。 この乳酸が増えてしまう原因としては、様々な原因が挙げられます。 代表的なものとしては、腎機能障害、肝機能障害、ショックや心不全などを引き起こしやすい方に、このように乳酸が蓄積する傾向が見られます。 【肝臓機能障害】 ビグアナイド系薬剤には、血液を下げる効果の期待できる薬があります。 糖尿病の患者に投与されやすい、この薬を投与すると、血液を下げる働きをする代わりに、乳酸が増加します。 通常は乳酸が増えると、その分に応じて乳酸の代謝が行われ、乳酸値のバランスは保たれますが、肝臓の機能が低下していて、肝臓で対処できない程、乳酸が増加した場合や、乳酸アシドーシスの症状になるおそれがあります。 【腎臓機能障害】 ビグアナイド系薬剤の中でメトホルミン(メルビン)と呼ばれる血糖値を下げる内服薬は、肝臓であまり対処が行われずに、腎臓から尿として排出されます。 腎臓機能に障害がある方は、このメトホルミン(メルビン)が体内に蓄積しやすくなり、乳酸アシドーシスが発症しやすくなります。 【ショック・心不全】 このような患者さんは、乳酸産生が増加しやすい傾向にあったり、また循環不全により肝での乳酸を処理する能機能が低下することなどで、乳酸が体内に増えて乳酸アシドーシスが発症しやすくなります。 血液透析により、溜まった乳酸を除去し、血液の入れ替え• 輸液を行い、利尿作用を促し、メトホルミンや乳酸を強制的に排出• ビグアナイド系薬剤の投与を中止• 炭酸水素ナトリウム静注を行い、アシドーシスの調整 腎不全 腎臓は、血液をろ過して体内に不要なものを尿として外に排出する働きがあります。 腎臓の役割の中でで乳酸、リン酸、硫酸などを分解して、水素イオンにして尿として排出し、また腎臓で重炭酸イオンを再吸収して、水素イオンのバランスを保つ働きがあります。 しかし、腎臓の機能が低下すると、このバランスが取れずに水素イオンが排出されずに体内に溜まり、代謝性アシドーシスを引き起こします。 血液透析療法とは、腎臓の機能を機械によって人工的に行うことです。 腎不全の患者さんの場合は、この機械を使って、水素イオンを含む老廃物の除去、電解質維持、水分量の調整を行います。 尿細管の障害 腎臓の尿細管に障害が起こることで、代謝性アシドーシスを引き起こします。 腎臓の尿細管からは、水素イオンを排泄し、水素イオンのバランスを整えますが、この排泄機能が障害を起こすと、水素イオンが体内に溜まり、血液のph値が酸性に傾きます。 下痢 アルカリ性の物質が大量に体外に排出されてしまう原因に、下痢が上げられます。 腸の消化液はアルカリ性であると言われています。 その為、慢性的な下痢が続くと、アルカリ性である消化液も一緒に流れてしまい、体内の状態が酸性が強くなります。 慢性的な下痢が続くと、お尻の部分がヒリヒリした状態になってきます。 軽度の場合には、輸液を静脈に投与するだけで十分といわれており、重度の場合は重炭酸塩も一緒に輸液します。 しかし、これらは一時的な症状を緩和するだけですので、根本となる原因を治療することが最優先です。 例えば、消化機能障害による慢性的な下痢が発症している場合は、下痢の原因となっている消化機能の治療が必要です。

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アルコール多飲で低血糖とケトアシドーシスが起こる機序|Web医事新報

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栄養学的ということで、少し専門用語を交えて説明しますね。 三大栄養素の一つである糖質(グルコース)は、体の中で「解糖系」という代謝経路で分解され、エネルギーを産生します。 まずグルコースは色々な経路を経て、ピルビン酸という物質になります。 次にさらにエネルギーをつくるために、ピルビン酸はアセチルCoAという物質に変化し、「TCAサイクル(クエン酸回路)」という代謝経路に向かいます。 このピルビン酸がアセチルCoAになる反応は、「好気的条件(酸素が多い状態)」で進みます。 しかし酸素が少ない状態(嫌気的条件)ではピルビン酸はアセチルCoAにならずに、乳酸に変化します。 酸素の供給量が増えてくると、またピルビン酸にもどります。 また乳酸は「糖新生(糖でないものから、糖を作り出す働き)」により、乳酸はグルコースに変わることもあります。 通常はこれらのバランスがとれているのですが、低酸素状態などが続くと、嫌気的条件が継続して、乳酸が増加します。 乳酸は酸性なので、増えると体のpHが酸性に傾きます。 人間は通常中性なので、酸性になることは非常に良くないことです。 これをアシドーシスといいます。 乳酸が増えることによるアシドーシスということで「乳酸アシドーシス」と言います。 糖尿病で「メルビン」というお薬は血糖を下げるために、この乳酸からの「糖新生」を抑制し、相対的に乳酸が増加します。 これにより乳酸アシドーシスを起こす場合もあります。 次に「ケトアシドーシス」ついて説明します。 先ほどのグルコースの代謝系である「解糖系」をコントロール(進行させる)」しているのは、インスリンです。 インスリンは、糖を分解する方向にいつも働いています。 しかし糖尿病が重症化すると、インスリンの働きが低下してきます。 するとこの「解糖系」がうまく機能しなくなります。 しかし、体はエネルギーを必要とするので、貯蔵エネルギー源である脂質の分解が始ります。 脂質が分解すると、大量のエネルギーとアセチルCoAが産生されます。 このアセチルCoAは、機能しなくなった「解糖系」の代わりに、先ほど述べた「TCAサイクル」に導入されます。 ここでアセチルCoAはどんどん利用されるのですが、TCAサイクルも無限でなないので、処理しきれなくなったアセチルCoAが大量に余ります。 この余ったアセチルCoAがは実は脂質には戻れないんです。 するとアセチルCoAはケトン体という酸性物質に変化するしかないのです。 そしてこのケトン体の異常蓄積が起こります。 ケトン体は体内では有害で、過剰に増加することを「ケトーシス」といい、それによるアシドーシスを「ケトアシドーシス」と言います。 治療は輸液とインスリンの投与になります。 おまけですが、糖尿病は体重減少を心がけますが、重症化しているのに体重が減少するということは、「脂質の分解」が始ってることになり、決して良いことではありません。 この程度の説明で御理解頂けたでしょうか?^^; アシドーシスは代謝性と呼吸性に分かれ、その代謝性の中で、さらにケトアシドーシスと乳酸アシドーシスに分かれます。 つまり、ケトアシドーシス・乳酸アシドーシスのどちらも代謝性アシドーシスといえます。 代謝性と呼吸性の違いは、呼吸器系が絡むかどうかです。 体内に糖が増えすぎた状態がケトアシドーシスで、乳酸アシドーシスは体内に乳酸が増えている状態です。 具体的には、I型糖尿病(糖を分解できない)や過食・II型糖尿病(糖の摂取過剰)がケトアシドーシスで、肝機能障害で乳酸の分解に障害があるのが乳酸アシドーシスです。 最近は清涼飲料水の飲みすぎによるケトアシドーシスをペットボトル症候群と呼ぶそうです 糖尿病性ケトアシドーシス(とうにょうびょうせいケトアシドーシス、DKA:Diabetic ketoacidosis)は、 糖尿病患者において、インシュリンの絶対的欠乏がもたらす病態である。 インシュリンはブドウ糖の利用を促進するホルモンであるが、これが欠乏しているために肝臓、筋肉といった組織が血糖を取り込むことが出来ず、血管内は高血糖であるが細胞内は逆に低血糖状態となる。 このようなケトンによるアシドーシスは特にケトアシドーシスと呼ばれる。 筋肉において,嫌気的条件下でグルコースから生成した乳酸は血液中に放出され肝臓へと運ばれる。 肝臓で乳酸は糖新生によって再びグルコースへと変えられて血液中に放出され,筋肉に戻る。 このようなグルコースと乳酸の循環をコリ回路 Cori cycle という。 乳酸が過剰に筋肉に蓄積すると組織のpHを低下させるため,いわゆる「疲れ」や「こり」といった現象を引き起こす。 また,血液中の乳酸濃度が高くなると血液の緩衝力を超え,pHが低下する(乳酸アシドーシス)。 薬剤師.

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ケトーシスとケトアシドーシスの違いは何か? その1|低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告

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この記事の目次• 代謝性アシドーシスについて 代謝性アシドーシスについて紹介します。 代謝性アシドーシスとは? 代謝性アシドーシスとは、呼吸以外の原因で引き起こされる、体の中が酸性に傾いている状態を言います。 体の中では酸とアルカリ性の状態をバランスよく保つ働きがあります。 人が生命維持していく中で、一番バランスの取れた水素イオン濃度はpH 7. 35~7. 45だといわれています。 この数値を基準として、PHの数値が低いと酸性が強いことを示し、アシドーシスと呼びます。 また、PHが高いとアルカリ性に強いことを示し、アルカローシスと呼びます。 このアシドーシスの状態が起こると、二酸化炭素や乳酸などの酸が体の中に蓄積され、過呼吸などの症状を引き起こします。 このような状態になるには、大きく分けて2つあり、1つ目は呼吸困難などで酸素が不足して二酸化炭素が増える呼吸性アシドーシス、2つ目は呼吸性以外が原因となり酸が蓄積される代謝性アシドーシスです。 今回は、この代謝性アシドーシスの症状や原因を詳しくご紹介します。 代謝性アシドーシスが起こるメカニズム 代謝性アシドーシスになる原因は大きくわけて2つあります。 体内の機能が低下し正常に処理されず、酸性の物質が体内に増えてしまう状態と、アルカリ性の物質が大量に体外に排出されてしまいバランスが取れないことで起こります。 代謝性アシドーシスになると、体の中にある水素イオン(H+)のバランスが取れずに体内に多くなります。 体の中に水素イオンが増えすぎると、水素イオンと重炭酸イオンを組み合わせて、二酸化炭素にして肺などから体外に排出しようとする働きが起こります。 何らかの原因で水素イオンが体の中に大量に増加したり、逆に重炭酸イオンが不足すると、血中のphバランスを崩して、代謝性アシドーシスとなり様々な症状を起こしだします。 代謝性アシドーシスの症状は? 代謝性アシドーシスになった場合、様々な症状が現れますが、軽度と重度の状態で症状が異なります。 【軽度な症状】 代表的な症状としては、二酸化炭素をたくさん作り肺から早く出そうと、呼吸の回数が増え、過呼吸がおこります。 しかし、呼吸が速くなった結果、過剰に二酸化炭素をだしてしまい、酸素が多くなり、呼吸がしずらくなります。 酸素が多くなると、手足や唇がしびれ、呼吸困難や、めまい、眠気、激しい耳鳴りや悪寒などの症状が現れます。 この状態が起こった場合に、対処法として紙袋を口に当てて二酸化炭素を体内に取り戻す方法が一般的ですが、今ではこの方法は危険だといわれています。 酸素と二酸化炭素を取り入れるバランスを間違えしまう可能性があり、二酸化炭素は取り戻せても、酸素が足りていないことに気付かずに窒息死してしまう可能性が出てきます。 その為、過呼吸になった場合は、呼吸のリズムを整えることが大事です。 息を吐き出す前は1,2秒息を止めてから、10秒程度かけて長い間吐き出す パニックになる可能性があるので、周りの人に背中をさすってもらうなどして、まずは落ち着き、呼吸のリズムを整えてください。 【重症な症状】 症状が悪化しpHが7. 10未満の重症な状態になると、二酸化炭素がどんどんと体内に溜まり、強い脱力感や疲れ、眠気を感じはじめます。 更に深刻になると、意識がはっきりとせずに、強い吐き気や嘔吐の症状が現れ、最終的に血圧低下、ショック、昏睡状態に陥り、死に至ります。 この代謝性アシドーシスの症状が慢性化すると、くる病,骨軟化症,骨減少症などの骨の病気を引き起こす可能性も出てきます。 代謝性アシドーシスの原因と治療方法 ここでは、上記で紹介した状態が起こる原因と治療方法をご紹介します。 代謝性アシドーシス自体の治療方法は、基本的に輸液を静脈に投与するだけで十分といわれておりますが、原因によって輸液以外の対応が必要になるので、原因に合わせた治療方法をご紹介します。 糖尿病によるケトンの増加 代謝性アシドーシスになる原因の1つとして、糖尿病が上げられます。 糖尿病になると、血糖値を下げるホルモン「インスリン」が極度に不足した状態になります。 その為、糖の代謝ができなくなり、体はエネルギーが不足し、脳が上手く機能しないなどの障害が出てきます。 この状態になると、脳内では別の方法でエネルギーを生成しようと、タンパク質や脂質を分解し始めます。 このたんぱく質や脂質を分解する時に、一緒にケトン体という物質が発生します。 このケトンという物質が増えると、血液のph 値が酸性に傾きます。 この状態を糖尿病性ケトアシドーシスと呼びます。 乳酸が蓄積する 何らかの原因で、乳酸が体の中にたまってしまい、酸の状態に傾くことを、乳酸アシドーシスと呼びます。 乳酸アシドーシスの発症は急激に起こり、放っておくと症状が進行して数時間でこん睡状態になり50%の確率で死に至ります。 この乳酸が増えてしまう原因としては、様々な原因が挙げられます。 代表的なものとしては、腎機能障害、肝機能障害、ショックや心不全などを引き起こしやすい方に、このように乳酸が蓄積する傾向が見られます。 【肝臓機能障害】 ビグアナイド系薬剤には、血液を下げる効果の期待できる薬があります。 糖尿病の患者に投与されやすい、この薬を投与すると、血液を下げる働きをする代わりに、乳酸が増加します。 通常は乳酸が増えると、その分に応じて乳酸の代謝が行われ、乳酸値のバランスは保たれますが、肝臓の機能が低下していて、肝臓で対処できない程、乳酸が増加した場合や、乳酸アシドーシスの症状になるおそれがあります。 【腎臓機能障害】 ビグアナイド系薬剤の中でメトホルミン(メルビン)と呼ばれる血糖値を下げる内服薬は、肝臓であまり対処が行われずに、腎臓から尿として排出されます。 腎臓機能に障害がある方は、このメトホルミン(メルビン)が体内に蓄積しやすくなり、乳酸アシドーシスが発症しやすくなります。 【ショック・心不全】 このような患者さんは、乳酸産生が増加しやすい傾向にあったり、また循環不全により肝での乳酸を処理する能機能が低下することなどで、乳酸が体内に増えて乳酸アシドーシスが発症しやすくなります。 血液透析により、溜まった乳酸を除去し、血液の入れ替え• 輸液を行い、利尿作用を促し、メトホルミンや乳酸を強制的に排出• ビグアナイド系薬剤の投与を中止• 炭酸水素ナトリウム静注を行い、アシドーシスの調整 腎不全 腎臓は、血液をろ過して体内に不要なものを尿として外に排出する働きがあります。 腎臓の役割の中でで乳酸、リン酸、硫酸などを分解して、水素イオンにして尿として排出し、また腎臓で重炭酸イオンを再吸収して、水素イオンのバランスを保つ働きがあります。 しかし、腎臓の機能が低下すると、このバランスが取れずに水素イオンが排出されずに体内に溜まり、代謝性アシドーシスを引き起こします。 血液透析療法とは、腎臓の機能を機械によって人工的に行うことです。 腎不全の患者さんの場合は、この機械を使って、水素イオンを含む老廃物の除去、電解質維持、水分量の調整を行います。 尿細管の障害 腎臓の尿細管に障害が起こることで、代謝性アシドーシスを引き起こします。 腎臓の尿細管からは、水素イオンを排泄し、水素イオンのバランスを整えますが、この排泄機能が障害を起こすと、水素イオンが体内に溜まり、血液のph値が酸性に傾きます。 下痢 アルカリ性の物質が大量に体外に排出されてしまう原因に、下痢が上げられます。 腸の消化液はアルカリ性であると言われています。 その為、慢性的な下痢が続くと、アルカリ性である消化液も一緒に流れてしまい、体内の状態が酸性が強くなります。 慢性的な下痢が続くと、お尻の部分がヒリヒリした状態になってきます。 軽度の場合には、輸液を静脈に投与するだけで十分といわれており、重度の場合は重炭酸塩も一緒に輸液します。 しかし、これらは一時的な症状を緩和するだけですので、根本となる原因を治療することが最優先です。 例えば、消化機能障害による慢性的な下痢が発症している場合は、下痢の原因となっている消化機能の治療が必要です。

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