子 宮頸 が ん ワクチン。 HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン(子宮頸がんなどの予防ワクチン)

子宮頸がんワクチンと副作用|大槻レディースクリニック|婦人科・産婦人科|大阪府堺市南区

子 宮頸 が ん ワクチン

これまででは子宮の構造・働きについて、その上ででは、子宮頸がんがヒトパピローマウイルス(HPV)感染が関わって起きるがんだということを説明してきました。 日本では、現在2価ワクチン、及び4価ワクチンという2種類のワクチンがあります。 子宮頸がんワクチンとは、子宮頸がんを予防するためのワクチンです。 前回お話したHPVの中でもがんを起こしやすいと言われているハイリスク型のHPVに対して免疫をつけ、その型のHPVに感染を起こさなくさせる役割があります。 また、どちらも計3回筋肉内に接種するのですが、投与間隔に差があります。 どちらを選ぶこともできますが、計3回接種する途中でもう一方のワクチンへ切り替えることはできないので、最初にどちらかを決める必要があります。 後ほど、引用の論文も一緒にご紹介いたします。 基本的に、このワクチンは性交渉をおこなう前の女性が接種することにより、HPV高リスク型の持続感染による子宮頸がん発症を予防します。 私たちDRESS世代の女性に最も多いのが子宮頸がんとありますが、では、私たち世代の女性が接種できないのか? と思われる方もいらっしゃると思います。 そのことについて、先ほどの2種類のワクチン間で子宮頸がん予防の差があるかどうかとともに、記載した論文があるのでここで一緒に紹介します。 以下は医学界雑誌の中でも権威のある、『Lancet』という雑誌に掲載された論文を抜粋したものです。 よく、何かのデータを示すときにネットなどで「アメリカでは〜、ヨーロッパでは〜という報告がある」という書かれ方を見ますが、大事なことの一つは、「その情報の出典元」はしっかりとしているのか、ということです。 そもそも信用性が低い情報を、『「海外では〜」なのに日本では未だに流通しているだとか、問題である』という紹介のされ方がいかに多いことか。 しっかりと出典元も示す、さらには、そもそもの出典元も信用に値する雑誌なのかどうかということも踏まえて、紹介していきたいと思います。 Bivalent HPV vaccine — One large randomized clinical trial in more than 18,000 young females aged 15 to 25 years demonstrated the efficacy of bivalent HPV vaccine. In the overall population of study participants with and without prior HPV infection , vaccine efficacy for preventing CIN2 or more severe disease due to HPV types included in the vaccine was significantly lower at 53 percent after a mean follow-up period of approximately three years. These data are consistent with those seen with HPV quadrivalent vaccine and emphasize the need to vaccinate individuals before the onset of sexual activity to gain the greatest benefit and maximize cost effectiveness. (参考文献: Paavonen J et al. Lancet 2009; 374:301. 接種時点すでにある一定期間感染していることによることにより頸がんにリスクが上がってしまうためであると思われる。 つまり性交渉前に接種を受ける必要があると考えられる。 ですので、DRESS世代の女性が接種したとしても、予防効果は下がってしまいます。 やはり性交渉前の10代の女性が接種することによる効果が最も高いと考えられます。 ただ、近年日本では子宮頸がんワクチンの安全性について大きく騒がれているため、そこに不安を感じている方も多いとおもいます。 次回では、「子宮頸がんワクチン騒動とはなんだったのか」「ワクチンの安全性」についてお話していこうと思います。 その他参考文献 ・Garland SM, Hernandez-Avila M, Wheeler CM, et al. Quadrivalent vaccine against human papillomavirus to prevent anogenital diseases. N Engl J Med 2007; 356:1928. 内科認定医。 2006年準ミス日本。 患者の視点に立った医療を行うことを何よりも大切にし、日常診療を第一に論文執筆、学会発表、セミナーも行っている。 2006年準ミス日本の経歴も生かし、女性ならではの視点から正しい医療知識に基づいた女性の病気、健康、美容に関する情報も発信し定評がある。

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サーバリックスとガーダシルの比較(違い)

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皆さんは、子宮頸 けい がんワクチン HPVワクチン は重篤な副反応を生じる危険なワクチンだと思いますか。 センセーショナルな報道やSNSの投稿などによって「危険なワクチン」と判断されている方も多いと思います。 結論から申し上げると、さまざまな科学的研究で「ワクチンとワクチン接種後に現れる副作用とされている症状には、因果関係があるとはいえない」と決着がついています。 もちろん世界中で安全性が確認されているからといって、日本でも安全であるとは限りません。 その可能性を検討するために日本人へのワクチン接種の安全性を調査した「名古屋スタディ」という研究があります。 これは「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会愛知支部」が出した要望書に名古屋市長が応え、鈴木貞夫氏を中心とした名古屋市立大学医学部公衆衛生学分野が実施。 この研究でも「子宮頸がんワクチンの安全性への問題は認められない」と結論づけられました。 現在は国内外を問わず、WHOや日本産科婦人科学会、そしてノーベル賞を受賞された本庶佑氏など、多くの医療団体および関係者がワクチン接種の安全性と必要性を強調しています。 しかし、「HPVワクチンは危険なワクチン」という誤った印象がまん延してしまった日本では、接種率が1%未満に低下しているのが現状です。 現在の日本では子宮頸がんを毎年約1万人が発症し、約3千人が亡くなり続けています。 一方でごく少数ながら、かたくなにワクチンの危険性を主張する一部の研究者や団体も存在します。 2019年1月、名古屋スタディの研究手法を批判する論文を、八重ゆかり氏と椿広計氏が「Japan Journal of Nursing Science」に発表しました。 この論文は、鈴木氏の研究手法は誤っており、ワクチンと症状に一部関連があると結論づけています。 しかし、この八重氏の論文にはさまざまな欠陥が見受けられます。 副作用とされる症状が出た人の比率をワクチン接種者と非接種者で比較しているのですが、対象集団の調査期間について「ワクチン接種者は個人の初回接種時を起点に、非接種者は一律小学校6年生を起点に」しています。 接種者の方が一律に期間が短いため、症状をおこすものが少なく、直接比較では実際のリスクより低い値が出ます。 しかし、その後研究期間で調整することにより、リスクは上昇しています。 このように、解析期間の不一致は、疫学研究にとって最も重要な比較妥当性の欠如を生じます。 また、論文の著者である八重氏は、薬害オンブズパースン会議のメンバーです。 この会議の事務局長の水口真寿美氏がHPVワクチン薬害訴訟全国弁護団共同代表を務めているにもかかわらず、このことを明示せずに「利益相反=用語説明=がない」と論文に記載していることも問題です。 このように、当該論文は科学的妥当性を欠いているにもかかわらず、HPVワクチン薬害訴訟に関与する上記団体はこれを新たな根拠に「HPVワクチンの危険性」を主張し続けています。 WHOの機関である国際がん研究所は「HPVワクチンは安全で効果的である。 子宮頸がんで毎年31万人が死亡している。 このまま適切な予防が行われないと、2040年には47万人まで増加するだろう」と警鐘を鳴らしています。 ごく一部の方々が主張する科学的根拠に乏しい「HPVワクチンの危険性」を多くの人々が信じ、結果として子宮頸がんによって多くの人が亡くなっているという現在の日本の状況を野放しにして良いものでしょうか。 国民全体で議論する必要のある問題だと私は考えています。 (医学生・渡邉昂汰) 【用語説明】利益相反 同一人物の二つの異なる役割が、一方では利益となりながらも、他方では不利益となること。 医学においては、科学的客観性の確保や患者および被験者の利益を保護するといった研究者の責任に不当な影響を与え、重大なリスクを生じうるような利害の対立状況のことを指す。 論文を書く際には著者の立場や職責を、うそ偽りなく記載する必要がある。 参考文献 1 Sadao Suzuki. ; Akihiro Hosono. No association between HPV vaccine and reportedpost-vaccination symptoms in Japanese young women: Results of the Nagoyastudy. Papillomavirus Research. 2018 January, Volume. 5, pages 96-103, doi:10. pvr. 2018. 002. 2 Yukari Yaju. ; Hiroe Tsubaki. Japan Journal of Nursing Science. 2019 January, doi:10. 12252. 3 IARC. iarc.

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子宮頸がんワクチン、大人女性への子宮頸がん予防効果は?【赤池智子連載 #5】

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ヒトパピローマウイルス HPV は世界中あらゆるところでみられるウイルスの一群です。 HPVは100種類以上の型があり、少なくともそのうちの13種類に発癌性(高リスク型としても知られている)があります。 HPVは主に性交渉で感染し、ほとんどの人は体験後まもなくHPVに感染します。 子宮頸がんは、性交渉時に感染した特定の種類のHPVによって引き起こされます。 子宮頸がん及び頸部前癌所見の70%は16型または18型の2種類のHPVが原因となります。 HPVは肛門、外陰部、膣、陰茎の癌とも関係するという科学的な証拠があります。 2012年には、約27万人の女性が子宮頸がんで命を落としており、その死亡者の85%以上が低-中所得国の患者です。 16型と18型HPVに対するワクチンは多くの国で承認されています。 概観 ヒトパピローマウイルス HPV は、最も一般的な生殖器へのウイルス感染症です。 性交渉を経験するほとんどの女男は、人生のどこかで感染するでしょうし、一部の人は何度も感染を繰り返すこともあります。 女男ともに、もっとも感染機会が多いのは性体験を始めた直後です。 HPVは性交渉時に伝播しますが、挿入の有無は感染には関係ありません。 性器の皮膚部分どうしの接触でも伝播することはよく知られています。 HPVには多くの型がありますが、ほとんどは問題を起こしません。 通常、HPV感染は、感染成立後、数か月以内に何の治療をすることもなく改善し、2年以内で約90%が治ります。 ある特定の種類のHPVに感染した人の少数が感染を持続し、感染し癌へと進行させます。 これまでのところ、子宮頸がんはHPVが関係する最も頻度の高い疾患です。 ほとんどすべての子宮頸がん症例がHPV感染症に起因しています。 子宮頸部の癌以外の肛門性器癌に関するデータは限られていますが、肛門、外陰部、膣、陰茎の癌にHPVが関係することの科学的な根拠が増えてきています。 これらの癌は、子宮頸がんより頻度は少ないですが、HPVと関係があるため、子宮頸がんと同様の一次予防戦略を行うことで潜在的に予防することができます。 癌を起こさない型のHPV(特に6型と11型)は、生殖器の疣贅(いぼ)と呼吸器乳頭腫(腫瘍が鼻や口から肺に通じる気道で成長する疾患)を引き起こします。 これらの病態は死をまねくことは極めて稀ですが、重篤な病態を引き起こすことがあり得ます。 は頻繁にみられる感染性の高い疾患です。 症状と所見 ほとんどのHPV感染症は症状や病的状態を引き起こすことなく、自然に治癒します。 しかし、稀に、特定の型(もっとも多いのは16型と18型)のHPVが持続感染すると、前癌病変につながります。 これらの病変は、治療しておかないと場合には子宮頸がんに進行しますが、通常、この進行は何年もの歳月を必要とします。 子宮頸がんの症状は、癌が進行癌の段階に達したときだけに現れる傾向があります。 症状には以下のものがあります。 性交渉の後に起こる、不規則な、月経周期以外の、または通常は見ないような膣出血• 背中、足、骨盤痛• 疲労、体重減少、食欲不振• 膣の不快感や臭気のある分泌物• 片足だけの腫脹 進行期には、さらに深刻な症状が現れる可能性があります。 問題の展望 世界では、子宮頸がんは女性における4番目に頻度の高い癌であり、2012年には53万人が新たに患者となったと推定され、癌の女性における死亡者の7. 5%を占めます。 社会福祉の充実した国に比べて発展途上国ではさらに多くの女性が子宮頸がんで死亡します。 毎年27万人以上と推計される子宮頸がんによる死亡者のうちの85%以上は、発展途上の地域で発生しています。 先進国では、スクリーニングを受けるための実施プログラムが整備されてきています。 これにより容易に治療できる前癌病変の段階で発見することができます。 早期治療による子宮頸がんの予防率は、これらの国で最大80%に達します。 発展途上国では、スクリーニングを受けるための環境が悪くなると、子宮頸がんが進行し、症状が現われるまで発見できなくなります。 また、このような進行後期の段階での治療の予後は悪く、これらの国で子宮頸がんによる死亡率を上げることになります。 子宮頸がんのスクリーニング 子宮頸がんのスクリーニング(検診)は、症状がなく、見るからに健康な女性に対する前癌病変および癌を見つける検査です。 検診で前癌病変を発見し、早期に治療を受けることができれば、癌を回避することができます。 初期の段階で癌を発見できれば、治療で治癒する可能性が高くなります。 前癌病変になるまでには長い年月を必要とするので、30歳から49歳の女性はすべて、少なくとも一生に一度、理想的にはもっと頻繁に検診を受けることが推奨されます。 検診は、女性が高い割合で参加した場合にのみ、子宮頸がんの死亡率に効果があります。 現在、異なる3つのタイプのスクリーニングテストが利用できます。 従来の細胞診 PAPテスト と液状処理細胞診 LBC• 酢酸処理による頸部視診 VIA• ハイリスク型HPVに対するHPV検査 HPVワクチン 現在、少なくとも子宮頸がんの70%の原因として知られる16型と18型のHPVに対する予防には2種類のワクチンがあります。 これらのワクチンは、子宮頸がんの原因となる他のあまり知られていない型のHPVに対してもいくらかの交差免疫を作る可能性があります。 また、ワクチンの1つは、肛門性器疣贅の原因となる6型と11型のHPVに対して予防効果があります。 臨床試験の結果では、これらのワクチンは16型と18型のHPVへの感染を予防することに安全でかつ大きな効果があることが示されました。 これらのワクチンは、HPVに暴露する前に投与した場合に最も大きな効果があります。 したがって、最初の性体験の前に接種を受けることが好ましいです。 ワクチンは、HPV感染症や子宮頸がんなどのHPV関係疾患を治療ものではありません。 一部の国では、女性と同様に男性の性器癌も防ぐのでワクチン接種が少年に開始されました。 利用可能な2つのワクチンのうち1つは男女ともに生殖器の疣贅を防ぐこともできます。 WHOは9-13歳の少女に対して予防接種を受けることを推奨しています。 これは子宮頸がんに対して最も費用対効果の高い公衆衛生対策です。 HPV予防接種は、子宮頸がん検診に代わるものではありません。 HPVワクチンが導入されている国でも、検診実施プログラムは計画や強化が行われる必要があるかもしれません。 子宮頸がん予防と感染制御:包括的なアプローチ WHOは、子宮頸がんの予防と感染制御への包括的なアプローチを推奨しています。 推奨される行動計画は、社会教育、社会的動員、予防接種、検診、治療と緩和ケアといった構成要素を含む一生を通した積極介入であり、多くの学問領域にわたるものです。 一次予防は、性的な成熟期を迎える前の9-13歳の少女にHPVワクチン接種を行うことから始まります。 必要に応じて、少年と少女に以下のような予防的な介入も行われます。 性行為の初体験を遅めにすることを含む、安全な性行動習慣への教育• 性交渉をもつ人に対するコンドーム使用の推進と提供• 多くの場合青年期に開始することの多い喫煙が子宮頸がんやその他の癌に対する大きな危険因子であることについての警告• 男性の割礼 性的に成熟した女性では30歳から、子宮頸部細胞の異常や前癌病変に対する検査を開始するべきです。 異常細胞や病変の除去が必要とされた場合の治療には、凍結療法(頸部の異常組織を凍結して破壊する治療)が推奨されています。 子宮頸部がんの兆候がある場合には、浸潤癌の治療の選択肢に、手術、放射線療法、化学療法があります。

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